花ことば バックナンバー

女郎花

オミナエシ科 多年草

原産地 東アジア

花期  晩夏~秋

花色  黄

別名  敗醤、ちちぐさ、粟花

 女郎花はとりたてて美しく、目を引くというほどの花ではありませんが、秋の七草の一つとして古くから知られている花です。

とりたてて美しくはないものの、風に揺られる姿はどこか儚く哀れを感じます。そのイメージからか、俳句などに女郎花の名前が出てくると、悲恋を謳ったものが多いです。能の演目のなかに『女郎花』というものがあるのですが、ストーリーは夫に捨てられたと勘違いして自殺した妻を土に埋めると そこから一輪の女郎花が咲く。夫が近づくと女郎花はそっぽを向くように風で逃げ、死んだ妻が自分を拒絶しているのだと後追い自殺をするというとても暗くて悲しい話。幸せな物語の傍らに一度でいいから咲いてほしい…と思います。
 山野などで遠くからゆらゆらと風に揺られる女郎花は、目にも楽しいものですが、香りをかぐのはあまりオススメしません。女郎花の別名は『敗醤』と呼ばれ、醤油の腐ったような匂いがすることからこう呼ばれています。『美人』という花言葉にふさわしくなく、独特の香りがあるので少し注意が必要かも。

                 

朝顔

ヒルガオ科 一年草
 原産地 熱帯アジア
 花 期  夏
 花 色  白、紅、青、紫、縞、絞りなど
 別 名  東雲草、牽牛花、牽牛子、けにごし、鏡草

 ニホンアサガオのつぼみは午前1時頃から開き、午前4時頃に満開になり、午前9時頃にはしぼんでしまいます。夏~秋まで楽しめる花ではありますが、早起きの人しか見ることのできない半日花。花言葉の『はかない恋』というのはこの短い命から来ています。昼頃、周りの花たちが 咲きほこる中ではつぼみを閉じ、誰も起きていない時間に朝露に濡れながらそっと花びらを開かせる。そのはかないイメージからか、アサガオ は『古今和歌集』の中で『けにごし』と隠し詠まれていたり、『源氏物語』では作中人物の呼称や巻名に使われたりと日本の文学の中で愛され続けています。
 また、『固い絆』という花言葉はつるが垣根などにしっかりと巻き付くことから由来します。西洋アサガオは樹性が高く、つるがしっかりと巻き付くため『緑のカーテン』に最適!夏の暑さをしのぐために、見た目にも涼しい青色や縞のアサガオなどで緑のカーテンを楽しむのはいかがでしょう。だらけてしまいがちな夏ですが、少し早起きをして花びらを開かせているアサガオを見て1日をスタートするのも、季節を感じられていいかもしれません。
             

花菖蒲

アヤメ科 多年草
 原産地 日本、朝鮮半島、中国東北部
 花 期  初夏
 花 色  紫、白、絞り
 別 名  なし

花菖蒲(はなしょうぶ)は、『優雅』という花ことばも持ち合わせていて剣のように細い葉の間から花茎をまっすぐに伸ばして大きな花弁を開いた姿は、ほんとうに優雅だといえます。花菖蒲は江戸時代から栽培されていて、麗月、高嶺の雪、舞扇など美しい名前がつけられたさまざまな品種がつくられています。『はなしょうぶ』という言葉の由来は、文字通り美しい花をつけるしょうぶ、という意味。昔も今も、その美しさで見る人を魅了します。
 施設名や創作物などで、アヤメ類の総称として花菖蒲をアヤメと呼称する習慣が多く見られます。「いずれがアヤメかカキツバタ(アヤメ科の花の一種)」という慣用句があります。どれも素晴らしく優劣が付け難いという意味であるが、見分けが付き難いという意味でもあり、アヤメ科の花は見た目が相似していて、見分けるのが困難です。
       

マリーゴールド

キク科 一年草
 原産地 メキシコ
 花 期  春~秋
 花 色  黄、橙黄、濃橙、栗紅
 別 名  千寿菊、万寿菊

聖母マリアの祭日にいつも咲いているため、”マリア様の黄金の花”と呼ばれるようになったものです。一年間にある聖母の祭日は、プロテスタントでは二月二日の聖燭節から十二月八日の聖母受胎の日までに五回、カトリックの場合は一月から十二月までの間に二十回あります。このことからも、マリーゴールドは年間を通じて咲いていることがわかります。又、この花は家庭では三月に種子をまき、五月から花を楽しむのが一般的ですが、アフリカン種を九月下旬にまいて年末に開花させ、窓辺などに飾るという変わった方法もあります。
 ストレスを感じるとすぐ胃腸にくる人、上司に注意されたりすると、とたんに胃がキリキリ痛む人などは、マリーゴールドの花をそばに飾ってください。背丈が高いアフリカンマリーゴールドは切り花として、丈が小さく地面をはうように咲くフレンチマリーゴールドは、プランターや鉢植えとして楽しめます。